外壁塗装・屋根塗装

滋賀県湖南市・マンション

2023年2月7日

鉄筋コンクリート造4階建てマンションの雨漏り 外壁塗装工事

施工概要 / OVERVIEW

【地域】滋賀県湖南市 【施工内容】マンション 【工期】127人工 2ヶ月(屋上防水工事・ベランダ防水工事も含む) 【施工箇所】外壁 【建物構造】鉄筋コンクリート造4階建て

工程の概要 / PROJECT DETAILS

【1】足場組み・シート養生 【2】外壁調査・マーキング 【3】報告書作成・補修のご提案 【4】外壁の高圧洗浄 【5】コーキング打ち替え 【6】剥離箇所の撤去 【7】左官補修 【8】クラック部分のUカット・補修 【9】外壁の塗装(下塗り→中塗り→上塗り)

工事の概要

今回ご紹介するのは滋賀県湖南市に建つ、鉄筋コンクリート造4階建てマンションの雨漏り対策として、外壁塗装工事を手掛けた事例です。 外壁塗装工事と併せて、雨漏りの原因の一つである屋上防水工事も実施しました。 当社にご相談があり、施工させていただきました。
Before
After

今回の工事の内容

それでは、今回の作業の流れをご紹介します。 お施主様は建設当初の図面をご用意されており、そちらを拝見しながら原因調査を開始しました。
マンションの住人の方が生活されている中での工事となるため、事前に住民の方へ工事スケジュールの告知を行いました。

【1】足場組み・シート養生

外壁を塗装するための足場の仮設工事を行います。 足場は作業をスムーズ、安全に実施するという目的があります。 さらに、吹き付け塗装を実施する際、塗料が周辺に飛散するのを防ぐためのシート養生を取り付ける目的があります。 当社は吹き付けによる塗装を得意としており、養生作業に関してもたくさんのノウハウを持っています。 周囲への飛散は大きなトラブルを生むため、丁寧に作業を行う必要があります。

【2】外壁調査・マーキング

組んだ足場に登り、外壁すべてをくまなく調査します。 外壁全面を塗装する工事を実施しますが、雨漏り対策のためには塗装だけでなく外壁の下地から補修が必要になります。 外壁の劣化している部分を発見し、下地からの補修が、どの場所に必要なのかを判別します。 調査には、打診検査という方法を採用しました。 打診検査は、テスト用のハンマーや打診棒を用います。 外壁をハンマーや打診棒で叩き、その音によって外壁の劣化している箇所を判別します。 さらに目視や、手で触る触診によって、補修が必要な部分を洗い出しました。 補修が必要な部分には、赤や黄色のスプレーを用いてマーキング(しるしを付ける作業)をしておきます。

【3】報告書作成・補修のご提案

外壁調査によって、どの部分が劣化しており、補修が必要なのかを見つけました。 その調査結果を報告書にまとめてお施主様に提出し、補修方法や補修範囲、掛かる費用といった補修計画をご提案しました。 お施主様より、・費用を出来る限り抑えたい ・ただし、雨漏りの対策はしっかり行うといったご要望がありましたので、ご相談のうえ補修内容を決定しました。 今回は費用を抑えるため、外壁に取り付けてある窓の格子や、階段の手すりといった部分の塗装は省略しました。 現状の劣化具合であれば、雨漏り原因からは外れるため、早急に実施するべき内容ではないためです。プライマー材の塗布を行いました。 基本的に、ローラーで塗っていきます。プライマー材の後、赤色の塗料で、2回塗りを行いました。

【4】外壁の高圧洗浄

次に、外壁の高圧洗浄を行います。
高圧洗浄は、塗装を長持ちさせるために重要な作業です。 外壁表面の汚れを取り除かないまま塗装をすると、仕上がりの見栄えが悪くなるだけでなく、塗装がはがれてしまう可能性が高いためです。 軒天の塗装(2回塗り)を行いました。

【5】コーキング打ち替え

次に、外壁の目地に使用されている、劣化したコーキング(目地材)を撤去します。 写真は、外壁の一番上部にあるパラペットと呼ばれる部分の目地です。
古いコーキングを全て撤去して、新しいコーキング材を充填します。 養生テープで不要な部分にコーキング材が付かないよう養生します。
コーキング材を充填します。
コテを使用して表面を均します。
養生テープを剥がして、塗装作業に備えます。
パラペットのほか、入角(いりずみ: 壁・板などが出会う所の内側の隅)、外壁のひび割れを起こす場所を意図的に設定する誘発目地といった箇所も同様にコーキングの打ち換え作業を実施しました。 雨漏りが発生している建物であるため、特に入念に実施しました。

【6】剥離箇所の撤去

次に、外壁調査にてマーキングした部分(赤や黄色のスプレーを用いてしるしを付けた箇所)のうち、下地の劣化がある部分について、作業を行います。
劣化した下地の上に何もせず塗装を行うと、時間経過とともに劣化した下地とともに外壁が剥離してしまいます。 それでは雨漏りに対処できないため、しっかりと劣化して剥離しかかっている下地を撤去します。 ケレン棒と呼ばれる道具を使用して、劣化した外壁の下地を撤去しました。

【7】左官補修

劣化した下地を撤去したあとは、その部分を左官補修します。 劣化具合に応じて、補修方法を使い分けるようにしています。 劣化が少ない場合は、ボンドを塗布します。 ボンドは次に塗る塗料の密着性を高める材質のものを選択しています。
劣化が大きく、剥離した部分が大きい場合は、モルタルを塗り、剥離箇所の撤去をした部分にできた窪みを修復します。 カチオンと呼ばれる材料を使用しており、コンクリートと上に塗装する塗料の密着性を高めます。
また、古い鉄筋コンクリート造の建物によくある不具合として「鉄筋の爆裂」というものがあります。 これは、外壁等のコンクリートの内部にある鉄筋が錆びてしまい、鉄筋が膨らんでしまうため、そのふくらみによって表面のコンクリートが割れてしまう現象です。 これは「鉄筋のかぶり」と呼ばれる、鉄筋とコンクリート表面からの距離が短すぎる施工不良が原因となります。 建築基準法では場所によって「かぶり厚は〇cm以上」と定められていますが、古い建物の場合は基準を満たさない場合も多くあります。 爆裂によって破損したコンクリート部分も補修を実施します。
モルタルで補修した部分は、補修していない部分と質感が異なります。 補修した部分はツルツルとしており、補修していない部分は凹凸のある質感です。
補修した部分をそのまま塗装してしまうと、補修した部分と補修していない部分の見た目の差が生まれてしまいます。 そのため、塗装を行う前に、補修した箇所に凹凸をつけるための吹付塗装を行います。 こうすることにより、補修部分が分からないように仕上げることができます。
カットしたあとは、モルタルによる補修を実施します。

【9】外壁の塗装(下塗り→中塗り→上塗り)

入念に補修を行った後に、塗装作業を実施します。 塗装作業は、下塗り、中塗り、上塗りの3層の塗装を行います。 今回選定した塗料は、当社が登録店として加入しているアステックペイントという塗料メーカーのものを採用しました。 CMなどを実施していないメーカーで他社に比べ圧倒的に安価な塗料を扱っています。 昨今の物価高に合わせて塗料の仕入れ値も高騰していますが、お客様の少しでも費用を抑えたいというご希望に応えるため、選択しました。 また、アステックペイント社では今回キャンペーンを実施していたため、お客様には費用をさらに安価に抑えることができました。 過去にも採用したことのある塗料で、施工後のトラブルも発生していないため品質にももちろん問題ありません。 作業は、まず塗装しない部分をマスキングします。 そして、下塗りを実施します。 ホワイトフィラーAⅡという塗料を選択しました。 今回はローラー塗りによる塗装と、吹付けによる塗装を使い分けました。 住人の方が利用される通路や階段部分は、飛散が少ないローラー塗り、それ以外の部分は施工効率を上げることができる吹付けを選択しています。
下塗りが完了すると、中塗り、上塗りを実施します。 中塗りと上塗りには、スーパーラジカルシリコンという塗料を選択しました。
上塗りの後は、養生を剥がし、最後にタッチアップと呼ばれる手直しを実施して、外壁塗装工事は完了です。
使用した足場は解体せず、このあと実施したベランダ防水工事のあとに解体しました。

まとめ

今回は、鉄筋コンクリート造4階建てマンションの雨漏り対策として、外壁塗装工事を実施しました。 築40年が経過し、一度もメンテナンスが実施されていなかったため、様々な部分が劣化し、雨水が侵入している様子が伺えました。 鉄筋コンクリート造の建物は、定期的なメンテナンスを実施することが大切です。 当社では今回のような鉄筋コンクリート造の雨漏り修理としての、外壁塗装工事を積極的に行っております。 また、雨漏りの原因究明と、劣化具合に応じた適切な施工手法の選択も得意としており、様々なご提案とともに施工をお請けすることができます。 ‍まずはお気軽にご相談ください。

→ 工熟練の職人による鉄筋コンクリート造の雨漏り対策として、外壁塗装工事をお任せしたい方は、村上塗装工業までご相談ください。


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