鉄筋コンクリート造4階建てマンションの雨漏り ベランダ防水工事の事例|滋賀県湖南市

地域
滋賀県湖南市
施工内容
マンション
掲載日
2023-03-08
施工概要
OVERVIEW
工期
127人工 2ヶ月(屋上防水工事・外壁塗装工事も含む)
施工箇所
ベランダ
建物構造
鉄筋コンクリート造4階建て
工程の概要
PROJECT DETAILS
【1】調査
【2】報告書作成・補修のご提案
【3】ベランダ部分の高圧洗浄
【4】ケレン・清掃
【5】クラック補修
【6】防水材塗布 2回塗
【7】トップコート塗布 2回塗
鉄筋コンクリート造4階建てマンションの雨漏り 外壁塗装工事
今回ご紹介するのは滋賀県湖南市に建つ、鉄筋コンクリート造4階建てマンションの雨漏り対策として、ベランダ防水工事を手掛けた事例です。
外壁塗装工事と併せて、雨漏りの原因の一つである屋上防水工事と、外壁塗装工事も実施しました。
→ 鉄筋コンクリート造4階建てマンションの雨漏り 屋上防水施工の事例|滋賀県湖南市
→ 鉄筋コンクリート造4階建てマンションの雨漏り 外壁塗装工事の事例|滋賀県湖南市
当社にご相談があり、施工させていただきました。


ベランダ防水工事の内容
それでは、今回の作業の流れをご紹介します。
お施主様は建設当初の図面をご用意されており、そちらを拝見しながら原因調査を開始しました。

マンションの住人の方が生活されている中での工事となるため、事前に住民の方へ工事スケジュールの告知を行いました。
【1】調査
2級建築士と施工管理士の資格を持つ者による調査を実施しました。
バルコニーもマンションの雨漏りの原因の1つとなるため、すべてのベランダの土間をくまなく調査します。
雨漏り対策のためにはベランダ部分の下地から補修が必要になります。
下地の劣化している部分を発見し、補修がどの場所に必要なのかを判別します。
調査には、打診検査という方法を採用しました。
打診検査は、テスト用のハンマーや打診棒を用います。
外壁をハンマーや打診棒で叩き、その音によって外壁の劣化している箇所を判別します。
さらに目視や、手で触る触診によって、補修が必要な部分を洗い出しました。
補修が必要な部分には、マーキング(しるしを付ける作業)をしておきます。

【2】報告書作成・補修のご提案
調査によって、どの部分が劣化しており、補修が必要なのかを見つけました。
その調査結果を報告書にまとめてお施主様に提出し、補修方法や補修範囲、掛かる費用といった補修計画をご提案しました。
お施主様より、
- 費用を出来る限り抑えたい
- ただし、雨漏りの対策はしっかり行う
といったご要望がありましたので、ご相談のうえ補修内容を決定しました。
今回は費用を抑えるため、雨漏りの影響が少ない1階のベランダ部分の防水工事は省略しました。
1階は階下がない部分であり、雨漏りの影響は少ないと判断できたためです。
このように、お客様のご予算と雨漏り補修をするという目的達成のバランスをみて、実施範囲を検討することも大切です。
【3】ベランダ部分の高圧洗浄
次に、ベランダ部分の高圧洗浄を行います。

高圧洗浄は、塗装を長持ちさせるために重要な作業です。
ベランダ部分表面の汚れを取り除かないまま防水工事をすると、仕上がりの見栄えが悪くなるだけでなく、防水材がはがれてしまう可能性が高いためです。
【4】ケレン・清掃
次に、調査にてマーキングした部分のうち、下地の劣化がある部分について、作業を行います。
劣化した下地の上に何もせず塗装を行うと、時間経過とともに劣化した下地とともに外壁が剥離してしまいます。
それでは雨漏りに対処できないため、しっかりと劣化して剥離しかかっている下地を撤去します。
ケレン棒と呼ばれる道具を使用して、劣化した下地を撤去しました。
【5】クラック補修
劣化した下地を撤去したあとは、その部分を左官で補修します。
補修のため、モルタルを塗り、剥離箇所の撤去をした部分にできた窪みを修復します。
カチオンと呼ばれる材料を使用しており、コンクリートと上に塗装する塗料の密着性を高めます。

また、古い鉄筋コンクリート造の建物によくある不具合として「鉄筋の爆裂」というものがあります。

これは、外壁等のコンクリートの内部にある鉄筋が錆びてしまい、鉄筋が膨らんでしまうため、そのふくらみによって表面のコンクリートが割れてしまう現象です。
これは「鉄筋のかぶり」と呼ばれる、鉄筋とコンクリート表面からの距離が短すぎる施工不良が原因となります。
建築基準法では場所によって「かぶり厚は〇cm以上」と定められていますが、古い建物の場合は基準を満たさない場合も多くあります。
爆裂によって破損したコンクリート部分も補修を実施します。

ベランダの手すりがコンクリートの躯体(構造体)に固定されている金物部分も雨漏りの原因になりやすいポイントです。
古い建物の場合、金物の形状に問題がある場合があり、しっかりとコーキングによる補修をする必要があります。
【6】防水材塗布 2回塗
下地の補修が完了すると、次に防水材の塗布を行います。

今回使用した防水材は、大日化成株式会社の製品のポリマーセメント系防水材「ビッグサン」を採用しました。
この防水材は、
- 水性のため、臭いがない(無臭)
- 下地を選ばない
- 長年の実績があり信頼性がある
といった特長があります。
特に今回のようなマンションの場合、住人の方が生活されている中で実施する工事となるため、無臭であるかどうかは非常に重要なポイントとなります。
防水材には、FRPやウレタンのものがありますが、それらは人体に有害な有機溶剤(VOC物質)を含んでおり、施工中は非常にきつい臭いがする(施工後は無臭です)ため、住民の方がおられる中でのベランダ施工には不向きとなります。
施工は、4階から開始し、フロア毎に仕上げていきました。
少しでも施工期間の長さを抑えて住民の方へのご負担を低減するためです。
【7】トップコート塗布 2回塗
防水材塗布が完了すると、トップコートを2回塗りしてベランダ防水工事の作業は完了です。

最後に使用した足場を解体し、作業は完了です。
まとめ
今回は、鉄筋コンクリート造4階建てマンションの雨漏り対策として、ベランダ防水工事を実施しました。
築40年が経過し、一度もメンテナンスが実施されていなかったため、様々な部分が劣化し、雨水が侵入している様子が伺えました。
鉄筋コンクリート造の建物は、定期的なメンテナンスを実施することが大切です。
作業後はお客様にご確認いただきました。
「きれいにしてくれて、ありがとうございます」と嬉しいお言葉をいただき、大変良かったです。
当社では今回のような鉄筋コンクリート造の雨漏り修理としての、ベランダ防水工事を積極的に行っております。
また、雨漏りの原因究明と、劣化具合に応じた適切な施工手法の選択も得意としており、様々なご提案とともに施工をお請けすることができます。
まずはお気軽にご相談ください。
熟練の職人による鉄筋コンクリート造の雨漏り対策として、外壁塗装工事をお任せしたい方は、村上塗装工業までご相談ください。